近況

田舎と都会

はじめまして スタッフの村井です。

今年の春に入社し、気が付けばもうすっかり秋になってしまいました。
事務所の外は山手通りの金木犀でいい匂いがしています。

ちょうど1年前の今頃、面接に来たことが昨日のことようです。
このブログも私が篠崎事務所に入りたいと思った大きな決め手でもありました。

一語一句がとても丁寧に、大切に紡がれていて
日々の気づきが全て、建築の思考につながっていることを実感しました。

真面目な文章の中に少しほっこりするような文面があって
今思えば、先輩スタッフの方々や事務所の色がそのままでているなあと思います。

そんなブログを自分が更新できるのは
嬉しく、感慨深く、とっても緊張します。

私は事務所に来るまで、20年以上富山に住んでいました。

家の周りには田んぼと山と川しかありませんが
天気のいい日は立山連峰が広がり、
あまり知られていませんがとってもいいところです。

東京は、みんな急いでいて、すごく息苦しそうな街だなあと思っていましたが
最近はむしろ、東京に住んでいる人の方が自由にのびのびと生活しているような気がしています。

先日、代々木公園を散歩していると、
ガチャガチャ楽器を鳴らしている学生や、ポートレートを撮っている人、
シートを広げてバースデーパーティーをしている人、作曲中のバンドマン

歩くほどにいろんな人が登場してきて、違う表情や音に出会える、
なんだかドラマの中のワンシーンに入り込んでいる感覚でした。

東京が面白いなあと思うのは、
本当にいろんな人がいるところだと思います。

多様な人の価値観を許容し、自分の世界を広げていくことで
たくさんのシーンが生まれる建築を設計できるようになるのではないかと思います。

地方で学んだこと、都会で学ぶこと、
両方を大切に、丁寧に、楽しんで設計していきたい思います。

寒くなってまいりましたので
くれぐれもお身体にはお気をつけください。

村井

ミラノ所感

こんばんは

原でございます。

今はお仕事でミラノに来ています。

今回が初のイタリアです。なかなかに刺激的な日々を過ごさせてもらっています。
世界史の教科書や映画、ゲームの中でしか見たことのなかった世界が、まさに今目の前に広がっていることを思うと、それだけで胸が一杯になります。
ありきたりな感想ですが、海外の経験が浅い私としては、それが正直なところです。

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ヨーロッパ自体が歴史建造物の宝庫ですが、もちろんミラノも例外なく、
ドゥオモ、ガレリア、スカラ座…etc と、数多くあります。
しかしながら、ミラノは建物と共に伝統的なライフスタイルが確かに存在していながら、“モダンさ”を多く感じ取る事ができます。
ファッションやインテリア等のデザインやアート的な要素が多い街で、本当に刺激的です。

どうにもイタリアと言うと、フィレンツェやローマのような歴史観溢れる街を最初に想像してしまいますが、
それらとはまた違い“現在”を生きるイタリアの街を、ミラノは体現しているような…そんな印象があります。

知らない事だらけのイタリアですが、これをいい機会に、色々なものに触れてみたいですね。

明日は打って変わり“都”の方へ行って参ります…

街と銭湯

こんにちは。福村です。

最近1日、1週間、1ヶ月がものすごく早く感じます。
充実しているからなのか、時間を意識しているようでしていないのか。
この経験は皆共通に持っているものでしょう。

だからこそ丁寧に生きていきたいですね。

さて、自分は最近銭湯にはまっています。

きっかけは通っていた大学のシャワーの故障だったのですが
それからというもの良さそうな銭湯を見つけては電車で乗り継いで行くほどになりました。

銭湯遠征です。

どこの銭湯も多くの人が利用しているということです。やはり日本の文化は根強いのでしょうか。

色んな場所に行くと、それぞれ雰囲気も違いますしとても楽しめます。
そこに行くまでの道のりから、お湯の温度やバリエーション、脱衣所の広さ
、混み具合、空間の雰囲気など自分の好みが徐々にわかっていくのも楽しみの一つです。
今は炭酸風呂に長く浸かるのが好みです。ジワジワきます。

また、おもしろいことに街と銭湯の雰囲気はとても合っていて、
駅に降り立った瞬間から銭湯の体験は始まっているのかもしれません。
銭湯と街は深い関係がありそうですね。

image1

そんなことを考えながらも、
以前16時ごろにいく機会があり銭湯の一番風呂を体験したのですが
この大衆のための空間を自分が占有している感覚は最高でした。
誰かが入ってきた瞬間崩れ去りますが、なかなかない体験なので、
是非みなさんも銭湯の一番風呂を経験してみてはいかがでしょうか?クセになります。

まだ都内の銭湯しか回れていないので、全国の銭湯を経験し、そしていつか銭湯の設計もしてみたいものです。

それでは。

所在なき空白

こんばんは。
原です。

暑くなってきましたね。
このまま梅雨へと寄り道しながら、夏までゆるりと蛇行運転ですよ。

さてさて、巷には新生活が始まって2ヶ月が経とうとしてる人たちがいると思いますが、
僕は春に新居へ引っ越しまして、今では友人たちと3人で共同生活です。

いわゆる“ルームシェア”ってやつですね。

どうですか?“ルームシェア”。経験ある方いらっしゃいますか?
シェアハウスとかカーシェアリングとかなんとか、“シェア”は最近は流行りのような傾向もありますが、昔からある行為ですよね。楽しい反面、苦労もあります。一人でいるときに比べたら格段に気を遣う機会が増えますからね。気になる人はかなりしんどいと思います。あと“一緒に何かをする”ことに価値を感じられないと、とてもじゃないけどやっていけないです。ある程度「気を遣わない」タイプの人が向いているかもしれません。多分。。。

シェア前提で物件を探すと、それに向いた部屋の少なさに気づきます。
個室の広さに差が出たり、脱衣所経由じゃないとトイレに入れなかったり、ある部屋だけ収納がなかったり←僕ココ 、お金を積めば幾らか出てきはするのですが、結局のところ、どこかでガマンしないと、自分の希望と物件の条件との折り合いがつかないんですね。。

暮らしていて感じるのは、間取りに対してかなり無理をしているような感じがする事です。
3DKに強引に暮らしているので仕方がないのですが、、
上手いこと互いをつないでくれるLの部分(不動産用語で言うところの)が無いのが、かなり窮屈な思いをしている原因ですね。現状、4帖程のDがL的に使われています。なかなかキツイものがありますねぇ。

Image-1

そもそもLって何ぞやと考えます。皆の言っているLivingとは一体全体何ぞやと?その存在はかなり曖昧で、フワフワしています。でもとっても大事な部分な気がする…。その価値はこのルームシェアを通して学べるかもしれません。

「Living(?)無しの生活」

自分の身体で実験です。

春眠暁を覚えてくれ

こんばんは。
原です。

ブログ更新も久しぶりになってしまい、楽しみにしている方々には申し訳ないです。

この設計事務所に来て1年が過ぎました。

できるようになった事が多くあるのは、もちろん嬉しい限りですが、
できたはずなのにできなかった事に対する反省が、ぐるぐる頭を巡っているのもまた事実です。
しかしながら、学生時代みたいにいちいち引きずりまくって、引きこもっている時間的な余裕は無いので、これからもめげずに頑張りたい所存です。

さてさて、桜も咲いて、いよいよ本格的に春ですが、私は春が苦手でして、、
というのも、フィジカル的にもメンタル的にもなかなか自身のコントロールが効かなくなるからです。
変に陽気になったり、陰鬱になったり、柄にもない事をやり始めようとか考えちゃったり、、とにかく平常運転がしづらい。
普通の一日にしたい筈なのに、毎日がハレのようで、逆に疲れるこの感じ…。

特別は、ありふれていないからこそ特別ですからね、、

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何でもない  繰り返されるこの春を  あなたはいかがお過ごしか?

ではまた

素材と空気感

こんにちは。増田です。

最近は通常の設計活動の傍ら、
4月に開催の世界最大の国際家具展覧会「ミラノサローネ」でのインスタレーションのために、
慌ただしく動いております。

つい先日、その制作をお願いしている「広松木工」さんの工場へ1週間ほど出張へ行きました。

福岡県の大川という町にある家具屋さんなのですが、
スッとした美しい佇まいの中に、どこか懐かしさや愛らしさをもった家具を作っています。
今回の展示はまさに、その繊細な技術や圧倒的な木の知識、家具への愛、すべてを頂いて出来ています。

東京生まれ・東京育ち・事務所一沈黙の多い自分が、血気盛んな九州へ出張なんてと思いましたが、
福岡生まれの人というのはとても大らかで、毎日工場を見学させてもらったり、
毎晩尋常ではない量の美味しいご飯とお酒をご馳走になって、とても充実していました。

1-IMG_3863のコピー

面白かったのは、毎日違う人と話すのに、皆同じ事を話すことでした。
中でも印象的だったのは「家具から建築を作ってみたい」ということ。

建築は家具を納めるための箱ではないことを、
家具は家具だけでは成立しないことを、強く意識させられたような気がします。
そして単にレイアウトの話でなく、素材まで遡る話のように思いました。

「木を(自然素材を)使う=ぬくもりがあってやさしい」
もはや無批判に直結してしまうぐらい自然なイメージですが、これは本当にそうなのでしょうか。
木を使えばなんとでもなるのか。いやきっとそうではない筈で。

私は、素材そのものが暖かさや懐かしさを帯びていたり詩的であるわけではないと時々思います。
その点で、広松木工さんの家具に感銘を受けるのは、
やはり素材が的確かつ感覚的に用いられているからです。

ある特定の状況の中で、
その構成でしか、そのように用いることでしか作れない状況に特定の素材が置かれた時、
素材は初めて特別で詩的な意味を放ち輝き始めるのだ、と教えられている気がします。

家具の素材、素材と素材の接合部、家具の構成、家具と壁の関係、壁の素材、壁と床と天井の接合、
部屋と部屋の構成、建築全体の構成、建築が置かれる敷地環境。
すべての細部が全体の中で意味の繋がりを持った時、そこには「家具と建築」という呼び分けは不要かもしれません。

そんな緊張関係をもった状況をつくるには、まだまだ経験が足りないなと思う福岡の酔いの夜でした。

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セイコウトウテイ

こんばんは、原です。

寒さが新年へと鋭角のイメージで突き抜けて行きそうな今日このごろ。皆様いかがお過ごしでしょうか?

たとえ北から南へ住む場所を変えたからと言って、寒いものは寒く、北風さんがエッジを効かせた大気の流れで、情け容赦なく僕をチクチクしていきます。痛い、、痛いよ北風さん!

誰かが誤って体内に埋め込んだであろう半端な冬眠信号が蠱惑的にやさしく明滅するなか、
明日もきっと起きにくい朝を迎えます。

もりもり洗濯物の詰まったプラスチックの籠
机上に積まれた本の山々

それらをあさっての方向に空目して、玄関を出るのです。
やるべきことをやるために。

流氷

新年を気持ち良く…。新年だけでも気持ち良く…。

走ることで見えてくる風景

おはようございます。
毎朝ひた走る、飯田です。

考え疲れた時、実は体力は有り余っているのでは?
という疑問から始まったランニングは習慣となり、はや2年が経とうとしています。
朝走ることは一日のスイッチであり、何かを探してはアンテナを立てている感覚もあります。

特に日の出の時刻には、街の目覚めの姿が見える気がします。
小鳥のさえずりや朝ごはんを作る家事の音、朝練に行く寝ぼけまなこな中学生など、、

他の時間帯と比べより鮮明に、ときに違った物にも見えてくるのが私の毎朝です。
梅雨であるこの時期、雨が上がったのを見計らい走ることも気持ちの良いものです。

アジサイの咲く雨上がりの風景、、

アジサイ

さて、走るか、、

飯田

線と線、その間、その他諸々

お久しぶりです。原です。

図面と泥沼の格闘戦を繰り広げている間に、思いの外時間が経ってしまいました。

申し訳ありません。

引っ越しから3週が経ち、大分表参道の雰囲気にも慣れ始めています。事務所内の人数も増え、賑やかになってまいりました。

これからが楽しみです。

図面を描いていると、線一本一本、記した文字の大事さに気が付きます。

その幅、長さ、間隔が人と建築物の関わり方を決定するのかと思うと変な気分になってきます。少し怖いです。

Evernote Camera Roll 20140617 213126

図に文字が載っかっているのか、文字に図が載っかっているのか…。

うむむ…。あらぬ方向に話が飛びそうです。

ともあれ、共通言語としての「図面」

ちゃんとものにしていきたいですね。

進めています。

こんにちは川本です

 

今日は久しぶりに今事務所で進めている仕事について。

以前紹介したものとは別で、これまた大きな住宅を進めています

今回は住宅なので求められる機能はわかりやすいのですが、その規模が普段扱っている住宅の3倍、4倍程あって

このスケール感をつかむのに一苦労です。

最初は、あえて機能を細分化してその小さな集まりで大きな住宅をつくる構成ばかりイメージしていましたが

今はスタディも重ねてだんだんここでの建ちっぷりがわかってきました。

住宅といっても今回は3世帯住宅なのですが、他にもパーティスペースなど普段なかなか扱わない機能も

必要なのですが、これは普段からパーティに参加していないと具体的な使われ方のイメージが難しいです。

そう思うと建築家はとにかくいろんなことを経験していないといけないですね。

僕も機会があればいろんなことにチャレンジしていきたいです。

 

そろそろスタディに戻ります。

では。

 

川本

 

 

 

 

 

大事なのは

こんにちは、川本です

 

先日、最近進めていたプロジェクトがひとつ一段落つきました。

スタディを進めていく中でアイデアを面白さ・新しさまで深めていくところまでお伝えしていましたが

最終的に自分たちが面白いと思えるアイデアに向かっていくことができたと思います。

いい空間や利便性を求めるのも大事ですが、自分たちがつくっているものが面白いと思えることも

同じくらい大事ですよね。

篠崎事務所では特に面白さ・新しさに向かって進め、自分たちも楽しむことを大切にします。

今回のプロジェクトもプランのスタディや模型をつくっていて面白いと感じることが多かったです。

140225

結果がどうであれ、みなさんが行きたい場所になるのは間違いなさそうです。

では。

川本

 

街と建築

川本です。

今回も現在進めているプロジェクトについて。

大きな建築を街につくるとき、その建築がここでどんな存在になるのかを考えます。

140127

その街並に対してシンボリックに存在するのか、街並に溶け込むように存在するのか。事務所内ではよく建ちっぷりという言葉を使いますが、今回のように日本らしさが残る街並の中でどのような建ちっぷりがふさわしいのか、スタディを重ねて判断していきます。

正解・不正解というわけではないですが、提案するものがどんな存在になっていくのかを想像するのは大切であり楽しいです。

こうして前回からさらにスタディを進めていくうちに、この街に対するスケール感がつかめてきました。

ここからは街に対する提案と同時にこの建築としての面白さ、新しさまで思考を深めていきます。

川本

大と小

こんにちは川本です。

現在事務所で動いているプロジェクトについて。

要求されている機能の大きさが「大」と「小」で差が大きく、敷地の形状も複雑。こういった特徴的な条件の中でどのように空間を構成していくのか、現在模索中です。

「大」を中心にして「小」を分散していく構成なのか

「小」を配置して「大」を支えるような構成なのか

またその「大」と「小」はボリュームなのか、そうではないのか

スタディを進めていくと「中心性」「分散」などさまざまなキーワードが出てきますね。

140123

どのようにしてこの敷地に建築をつくればその周囲や街に変化が与えられるのか、スタディを重ねながら想像を膨らませていきます。

どのような提案であっても、周囲との相乗効果が生まれるものにしたいですね。

川本

 

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